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Gallery -葉月-《蓮五彩》

《蓮五彩》
《蓮五彩》

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《蓮五彩》

この作品は、
F4号のキャンバスを5枚組み合わせて、
ひとつの作品としたものです。

8月の絵を何にしようかと考えた時に、
浮かんできたのがこの絵でした。
蓮の花は向日葵とともに、
私がよく描くモティーフです。

どちらも真夏の暑い時期、
太い茎の上に大輪の花を咲かせ、
自然のたくましいエネルギーを感じさせてくれる
野性味あふれる花です。

私は8月の上旬になると、
時間がある時は高松城址に出かけて、
群生した蓮を取材に行きます。

高松城址は「秀吉の水攻め」で有名な歴史遺跡で、
ここの蓮も特別に「宗治蓮」と呼ばれています。
NHKの大河ドラマで『軍師官兵衛』が放映されていた昨年は、
かなりの数の歴史ファンがここを訪れたようです。

個人的には、
高松城跡の一番の魅力は野生的な蓮の群生にあると思っていますが、
その力強く颯爽とした姿を見ると、
秀吉に自らの首を惜しげもなく差し出し、
その代わりに城内の多くの兵の命を救った
高松城主・清水宗治の気概を見る思いがします。

真のリーダーとは、
窮地に際してはかくあるべきと思うのは私だけでしょうか。

清水宗治は
「浮世をば今こそ渡れ武士(もののふ)の名を高松の苔に残して」
という辞世の句をしたため、自害しました。

秀吉も宗治の潔さに胸を撃たれ、
武士の鑑として賞賛したと伝えられています。
そして「本能寺の変」の報せが届くのが、
宗治の切腹直後で、
まさに「その時歴史は動いた」のでした。

蓮の花は朝開いて夕方閉じるといわれています。
これを三回繰り返すと花としての寿命が尽きるそうです。
人生にも花開くチャンスが3度あるといわれているような気がします。

確かに群生した蓮の花を良く見ると、
美しく花びらを風にそよがせている姿のものもあれば、
形が崩れて、
かなりいびつな姿になってしまっているものもあります。

まだあどけなさの残る花、
しっかりと存在感を誇示している花、
花弁の一二枚を大きな葉の上に落とし始めている花、
最後の花弁がかろうじてすがりついているような花。
蓮の花といってもこのように色々なのです。
私はそのどれもが好きですし、
どれも描いてみたいと思います。

それはそれぞれに一生懸命生きている必死さが感じられ、
どの姿も愛おしく、美しいからです。

そんな思いから、
それまでは群生している情景を描いたり、
単体の花に焦点を当てて描いたりしていましたが、
蓮の花が変容していく様そのものをテーマに描いてみたいと思うようになり、
5枚の組作品の構想が生まれたのです。

《蓮五彩》と題したのは、
蓮の変容する姿を人生の諸段階に重ね、
それぞれの特色を描き分けるとともに、
どの時期にも魅力があることを伝えたかったからです。

あなたは今どの絵の蓮の姿に近いですか?
そしてどの花の姿が好きですか?

泉谷 淑夫

 

 

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