去る3月24日(日)、笠岡市神島(こうのしま)にある圓明山法華寺の本堂改修工事終了と
天井画設置を祝う落慶法要が執り行われました。
あいにくの雨の中ではありましたが会場には70名を超える檀家の方々が参集され、
住職の読経の後、ご焼香をされました。
コロナ禍の影響もあり、日蓮生誕800年を記念する年からは2年遅れとなりましたが、
晴れて天井画も所定の場所に設置され、これまでとは異なる景観が出現しました。
私もこの機会に同席し、初めて天井に設置された天井画対作を見たわけですが、
その空間が単なる「天井」から、まさに「天上」世界に変容したという実感を持ちました。
あの重いパネルが最初からそこにあったかのようにさりげなく設置されているのを見ると、
制作に3年半かかった当事者からすると、感慨深いだけでなく、何か不思議な感じがしたものです。
その場の作品解説でも述べましたが、
できれば床に寝そべって、天井を見上げるように眺めて見るのが一番だと思いますが、
ただ首を後ろに倒して見上げるだけでもいいと思います。
普段スマホばかり見ていてうつむきがちな頭を起こして見上げることで、
普段とは異なる視界が開けて、きっと思いがけない発見があるでしょう。
天井画のリーフレットにも書きましたが、
この天上画の肝である「下から見下ろす」という不思議な視覚体験を、
ぜひしていただきたいと思います。
この天井画は、今後は基本的にはいつでも見ることができます。
土日などで法事が入っていなければ、ふらっと行っても大丈夫です。
ただ周辺道路の拡張工事が予定よりも遅れているため、
法華寺にアクセスするためには、狭いくねくね道を上って行かなければならないので、
車で行く場合、大型車は避けるなどの注意が必要です。
笠岡駅からタクシーならば、10分程度で着くでしょう。
いずれにしろ多くの方々の見学をお待ちしています。
なお見学者には天井画のリーフレットも配布されます。
泉谷淑夫