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昇天

13.昇天

P150号(162.1×227.3cm)2007年

国立新美術館での初の一陽展に出品するため、新傾向で勝負しようと決めて描いた作である。羊が宙を跳んでいる図は小品では繰り返し描いていたが大作で羊をこれだけ跳ばしたのは初めてで、それだけインパクトも強かったようである。この絵のイメージ・ソースは、ある航空会社の国内線の月刊誌に載っていた数枚の写真である。そこには宙を跳ぶ羊が見事に捉えられていた。早速その写真家の写真集を手に入れ、そこから跳ぶ羊のポーズを選び出し、動きのある構成を作っていった。問題は羊たちが跳ぶ状況をどうするかであった。そこで、宇宙ロケットの発射場面と組み合わせることとした。これは意外性をねらったデペイズマンの手法であるが噴煙で羊たちが吹き飛ばされている風にも見えるようにし、「昇天」のイメージを生み出した。ロケットを修道服姿の羊飼いに置き換えたところがミソである。会場での評判も良く、販売用の絵の写真が初めて売り切れた。

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