去る1月14日に池田20世紀美術館での私の企画展『美しい驚き・泉谷淑夫の世界』が終了しました。
昨年の10月17日からの開催でしたので、約3か月にわたり私の代表作を多くの方々に鑑賞していただく貴重な機会となりました。お陰様で会期中に4313名という多くの方のご来場を賜り、盛況理に幕を閉じることができました。
今回の個展での収穫は色々ありますが、初めて私の作品世界に触れられた方の反応が大変良かったことがまず挙げられます。中には私の作品世界を気に入られて、6回も会場に足を運んだ方もおられました。その方とは偶然会場でお会いでき、少しお話をすることもできました。
また鑑賞の一助として試みた作品解説のパネルの文章に愛着を持たれて、コピーを係の方から受け取られた方もいました。国会議員の有田芳生氏は芳名帳に「とても刺激的でした」と一言書いて下さいました。
一方これまで私の個展を数多く見られてきた方も、代表作をまとめて見られたことで「圧巻だった」「圧倒された」「新しい発見があった」などの嬉しい感想を寄せてくださいました。地元の岡山からも、横浜高島屋の個展も見て下さったアムス岡山店のY店長をはじめ、遠路はるばる美術館を訪ねてくださった方もおられました。関係の皆様にこの場を借りてお礼申し上げます。
そして改めて実感したことは「教え子たちに支えられているな」ということです。昨年私の絵を彼らの母校に寄贈してくれた「飛翔会」のメンバーをはじめとして、なかなか会えなかった教え子にも会場で偶然会うことができ、画業だけでなく、私の生き方や教育実践をあらためて評価してくれたことは、大きな励みになりました。
11月2日と3日のギャラリートークにも多くの教え子たちが駆けつけてくれましたが、12月14日のスライドショーによる作品解説にはなんと大住中学、附属横浜中学、岡山大学の教え子たちが勢ぞろいし、私の話に耳を傾けてくれました。「後は大阪芸大の教え子が来てくれたらコンプリートだったね」などと話していたら、1月4日ついに大住中学、附属横浜中学、岡山大学そして大阪芸大の卒業生が短時間に偶然勢ぞろいしたのです。これはちょっとした奇跡ではないでしょうか。
最後のご報告になりますが、今回の展示を終えて《悠久―昼の月》《神話》《幻視》の3作品が平塚市美術館のコレクションに、《雲界》が池田20世紀美術館尾コレクションに加わることになりました。私の手元を離れるのは寂しいですが、今後色々な機会に展示してもらえるということなので、快く送り出すことにしました。平塚市は私が高校時代と大住中学時代を過ごした思い出の地なので、よいご縁ができたのではないかと思います。今後もこのような要望が出されれば、積極的に協力していきたいと思います。
以上、大きな充実感と達成感を与えてくれた池田20世紀美術館に感謝して、ご報告とさせていただきます。